リリアルリリリリ
に、思われた。

先に飛び込んだのは、イムだった。

「ま、古臭い、安い挑発にのってあげます―よっ」


箒を巧みに動かし、徐々に長へと向かっていった。

長は相手が、どんな攻撃をするのかを探っていた。

イルはステッキを振り上げ、

「愛という字は、直江の兜―それ即ち常識!!」

と、意味不明な呪文に、長は困惑した。汗ばんだステッキを強く握りしめる。

「骨川の自慢には皆聞き飽きた!!」

また、イムは意味不明な呪文を言う。一向に攻撃はこない。長はもしこれがハッタリで、近くに来た瞬間、強力な魔法をかけられることを恐れ、敢えて動かなかった。

< 10 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop