リリアルリリリリ
「剛田のライブは音痴すぎてもはや地球破壊規模へと達している」
さらに続ける。
「ハイジのオープニングで乗ってる、ブランコの速さはジェットコースターと比例する!!」
ここで、長は気がついた。
―精神的攻撃
だと。
驚愕な事実を聞かせ、心臓に負担をやる、最も恐ろしい攻撃だった。
「意外に頑丈なんですね、心臓」
やはり、と長は思い、攻撃にはいる。
「輪廻転生」
長のステッキから、黒い、ドロっとしたうずまきが放たれ、イルの体を包んだ。
〇
イルは、渦巻きの中で、もがき苦しんでいた
―くそっ…息が出来ない。
力も徐々に奪われていき、ステッキを手から離してしまった。
その瞬間、渦巻きは風のように消え、イルは力なく、地面へと落ちていった。
―ドスンッ
地面に鈍い音が響いた。