妖魔04~聖域~
俺の後を追ってきたのか。

それとも、最初から根城の事を知っていたのか。

今は影の存在を感じない。

「今日は、我が家に色々な者がきよるなあ」

唐揚げを食しながら、秋野を見ている。

「ご機嫌麗しゅう、龍姫様」

秋野が龍姫に頭を下げた。

二人は知り合いだとでもいうのか。

「そなた、呪縛から逃れたか」

秋野を見る目つきは、写真の物とは違い鋭い。

「会っただけで解るなんて、さすが龍姫様」

「おべっかなどワラワには不要じゃ。して、そなたは何をしに来たのじゃ?」

「部下が無礼を働いてないか心配で見に来たんです」

「そうかのう」

二人を取り巻く気配は、深く重苦しい。

だが、俺からすれば、気にかけるほどでもない。

「犬神君、待機を命じたはずよ」

余計な詮索は、過剰な行動と取られたか。

「粗相はしてない」

「あなたは上司の命令を聞くつもりはないという事ね」

秋野は失望の色を見せる。

「まあ、いいわ。あなたが行動をしたいというのであれば、命令を変更してあげる」

「何?」

どういう風の吹き回しか。
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