PRINCESS story
「王子が…?」
「翔子さん、行かせて下さい」
「……分かりました」
翔子さんが、掴んでいた私の腕を離した。
「無理だけはなさらないで下さいね」
「はい」
私は王様の部屋へと向かった。
まだめまいがして、あまり走れない。
早く、行かなきゃいけないのに…
私が、止めなきゃ……
「奏斗、お前どういうつもりなんだ?」
王様の部屋の前に着くと、王様の怒鳴り声が聞こえてきた。
「琴葉様!」
「中野さん…奏斗は……?」
「それが…急に、奏斗様が、王子の座を降りるとおっしゃられているんです」
「やっぱり……」