夏の約束
俺は親に頼み、翔の手術前になんとか病院に来ることが出来た
「勇希、…お別れ、だね」
手術をするための準備の時間、翔はそう言った
本当はもっと遊びたかった
海に行ったりサッカーしたり
一緒にしたいことはいっぱいある
しかし、時間がない
俺と翔は手術室前の長椅子に座り、時間が来るのを拒んでいた
「二人で埋めたあのひまわり、一緒に見たかったね」
来年咲くであろう、そのひまわりはきっと再来年のために種を残してまた咲く
ずっとずっと咲いていく
「あっ!」
そのとき瞬時に思いついたことがあった
急に出した大きな声に翔は驚いていた
「翔、あのな、」