狙われし王女と秘密の騎士
「私だって逢いたかった」
胸いっぱいにカイルの甘い香を吸い込む。
安心する温もり。
カイルがちょっと身体を離して私を覗き込んだ。
「本当か?」
問いかけるその目が優しくて、なんだか恥ずかしくなってしまった。
「目、そらすなよ」
「だって、なんか恥ずかしい」
「恥ずかしい?」
カイルの手が頬に触れ、 指がスッと唇をなぞる。
ビクッと体が震えた。
「なら目、閉じたら?」
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