愛なんて…

刹那

～コタロウside~

「・・・・でさ、そのオオツカってのが見た感じヤバイのよ！ってトラちゃん聞いてるの？」

俺の名はタキザワコタロウ・・・俺の愛車シーマの助手席で今日初めて会ったオオツカってヤツの事を熱弁してるかわい娘ちゃんは俺の彼女サヤカ・・・ちなみに俺をトラと呼ぶ・・・

後部座席には最愛の妹ツバキ・・・昔は良く笑うおしゃべりだったが、俺のツレでツバキの男だったタクマが死んでからあまり笑わなくなった・・・

「・・・ちゃん？トラ！話聞いてた・・・」


・・・・・・・・・ヤべっ・・


「聞いてたぜ。四天王の最後のひとりが来んだろ！・・・でリンと、ロウが実は知り合いだったんだろ？」


って言ってる俺もリンっとロウはガキん時から知ってる・・リンの道場に１０歳まで通ってたから・・・ここだけの話・・・四天王のショウゴはガキん頃、リンとロウには一回も空手で勝てなかっただぜ・・・


「まあ、アイツらの交友関係は幅広だろう！空手道場の関係だけでも数いるだろ？」


・・・？助手席のサヤカをチラ見すると・・・拗ねてるな・・・なぜだ？


「も～トラちゃん、やっぱり途中までしか聞いてない！！・・リン君たちとの関係なんてどうでも良いの・・・そのオオツカってのが、すご～～～い女タラシなんだ・・・いつも学校には来てるくせに屋上や空き教室で女とヤリまくってるらしいンだ」


良いね・・・って変な意味じゃなく・・・若いな・・・

「ま～・・・男でも女でもやりたい奴は・・誰とでも、何処ででもやるだろうしな・・・容姿はイイわけ？イケメン？・・・何にしろ・・四天王ってだけで・・・女は寄って来るからな・」

この辺の女だったら誰でも知ってる噂・・・

『四天王と寝た女は一目置かれる・・・』

そのために近づいてくる女なんて数え切れねえほど・・・

お陰でショウゴの３代前の四天王である俺も女に苦労した事はない・・・ってサヤカと付き合う前の話だけど・・・