迷姫−戦国時代
そういえばあの者はどうなったんだ。気になった私は家の中へと入っていった
「何をしている?」
部屋には、一人忙しなく動いているあの男の姿があった。先程とは違い、男達の死体が部屋の中には無かった。この者が処理したのだろう
「此処を発つ為の荷造りだ。っと言ってもこれだけだがな」
荷物を二人分抱えて立ち上がった。私は相手が持ってる一つを奪えば、私の行動に納得しないような顔をしている(多分な)
「肋骨が折れているのに無茶をするな。これは私が持つからな。それと現在の食料はどれくらいあるのだ?」
「二、三日程度だが」
「それだとこの国を出るまでには足りないだろ。ちょっと待ってろ」
そう言い私は居間から出れば台所へと向かった。この家の者はいないから米や調味料などを袋に詰めるなどして、再び居間へと戻ってきた
相手も私の行動を理解したのか「もういいのか?」と聞いてきたので了承の意味で頷いた
荷物を乗せた馬を引いてきた相手は、私を真正面から見てきた
暫く互いに沈黙だったが、それを破ったのが彼だった
「名は宮火だ。今は都合上で商人としているが、本来は護衛の忍だ」
商人か。成る程、だからこのような荷物なのかと納得している私に、次は己の自己紹介する番であり口を開いた
「藍(あい)だ。同じく忍だが、基本は依頼を受けない性分だ。今回は偶々依頼の帰りでな、私のせいで護衛の方が捕らわれてしまったのは申し訳なかった。だから私も奪還に手伝う事にした。よろしくな」
そう言い手を差し伸べれば彼、宮火も握り返してくれた
これが貴方と私の旅の始まりだった