迷姫−戦国時代
美羽は暫し黙り込むや否や、決心したように顔を上げた
「まだ確定はしません。ただ”樂崋”は私達にとって何か意味のあるものだと思うのです」
「意味のあるもの、か。だが今の状況だと確信は出来ないが・・・興味深い。うぬ、協力しよう。小生が聞いた歌は」
ーーーーでは、私は長寿を捧げます
まるで口ずさむ様に歌った玄司に、それは狛津が歌った歌詞とはまた違う歌だった
そして分かった事が一つあった。その歌があの長い不自然な間奏の間に入るのだと。・・・つまり歌はまだ他にもあるのだと
これは隠蔽された歴史の大きなきっかけと同時に
大きな破壊でもあった