☆フードつきパーカ
その日の三時間目―――――――
「もー、何で勝手なこと平気で言うかなー。」
美術の時間、同じ班の夏澄の隣で、鉛筆を動かしながら、そう言った。
「ぱーこがせっかくのチャンスを無駄にしようとするからー。結局無駄になっちゃったけど。」
「むっ、無駄じゃない!!」
「無駄でしょ。だって、おめでとうしか言わなかったんでしょ?しかも超普通に。」
「でも、私は月のシュート見れて良かったしっ」
だんだん、鉛筆の動かし方が速く、雑になってくる。
「それって、自己満じゃないの?それじゃあ、いつまで経っても前進しないよ。」
果物デッサンの中央に、鉛筆の濃く、太い一本線が、ギギギッと入った。
「何で、そうやって私を責めるの?そりゃ、夏澄は太陽っていう彼氏がいるし、私より頭良いけど、何でもかんでも偉そうに言われたらこっちだって…!」
あ、。
私、言っちゃった。
何で、こんな小さいことでキレてんの?私。