角砂糖なこいたち
土曜日になり私は眠い目を擦りながら
自転車にのり
小学校のグランドへ向かっていた。
グランドにつくと
威勢のいい声と
ボールがバットに当たる音がきこえた。
わたしはさとしをさがしていた。

見つけたさとしは
学校で悪ガキと呼ばれている
さとしとは違っていた。
泥だらけのユニフォーム
に小麦色の肌に汗を光らせ
ベースを回るさとしがいた。
頑張っているさとしが
どこかカッコ良く見えた。

さとしを目で追っていると
「あいらちゃんじゃない。」
と声をかけられた。
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