桜の季節
「そろそろ行くかぁ。」
直樹が言った。
「うん!」
直樹の家を出て、神社の近くまで、自転車を2人乗りして行った。
自転車を降りる。
「さ、行くか。」
そう言いながら直樹は、私の前に、手を差し出す。
私は、目をそらしながら、直樹の手に自分の手を重ねた。
「人、いっぱいだな…。全然、前に進めねぇや……。」
「仕方ないよ……。でも、直樹いるからいいや♪」
私が言うと、直樹は口元に手を持っていく。
私、最近、気付いちゃったんだ。
何って?
直樹、恥ずかしいと、口元を手で隠すんだ。
でもこれは、まだ直樹には秘密。
恥ずかしがってる直樹、とってもかわいいんだ。
だから、時がくるまで、まだ秘密なの。