桜の季節



下駄では逃げにくいけど、一生懸命、走った。










「逃げても無駄だよ♪」



さっきの男の声が、聞こえたかと思うと、








私の顔のすぐ手前に、男の顔があった。





逃げようとしても、だめだ。


男は、右手を私の首に絡めて、左手は私の腰にあった。






「逃げようだなんて、かわいいね。俺、お前がほしくなったよ。」





そう言って、顔を近付ける。





「は、はなして!私は、あなたみたいな人なんて、いらないっ!」





「そんな事言っても、もらっちゃうよ。……」













ドンッ!











大きな音が聞こえたかと思うと、あの男は、こけていた。




















「俺の女に近付くな。」





後ろから、とても低い声がした。















振り向くと、
直樹がいた。











すごい怒ってて、こっちまでこわくなる。



直樹は、男達を見つめたまま、私に袋を渡した。



そして直樹は、3人の男にとびかかった。






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