そばにいるのに..
『あぁ…この鍵?
これは俺の兄貴が前学校で
パクって返すに返せなくて
俺にくれたんだー』
『へぇ~誠君のお兄さんも
この学校だったんだー
えっ!!ってことは屋上って
誠君しか入れないんじゃ!?』
『そうだよ☆はい、
開いた、行こ!』
と、また誠君は私の手を
引いていく。
そんな簡単に手握んないでよ…
顔真っ赤なのバレちゃうじゃん!!
『おっ、やってるやってる』
誠君の視線の先には
グラウンドで陸上部の
先輩達が朝練習しているとこだった。
その先輩達の中に、誠君の彼女
である晴香先輩がいた……。
そっか――…
誠君晴香先輩見に来たんだ…。