夏恋―NATSUKOI―
「まっ、無理しなくてもいいよ?」

笑うと、彼はお風呂に行ってしまった。

私は深いため息をついた。



彼といるだけで、心が持たない。

ドキドキしすぎて死にそう…


でも、このときはまだ、恋をしたって気づいていなかった。


―4日目―


いつの間にやら、中間の4日目。

最終日まで海で遊べない私たちは、苦痛の日々を過ごしていた。


「ひま~」

「疲れた~」


私と枝里の口から出るのは、マイナスな言葉たち。

でも、枝里は侑汰くんを見るたびに元気を取り戻してうらやましい。


「枝里~」

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