彼の愛は永遠だから、サヨナラは言わない
弘也の体が冷たいから、暖めようと抱き締めても暖かくはならない。

さっきまで抱き合って眠っていたのに、人間ってこんなに簡単に死んでしまうんだ。


どうしていいのか分からず、小林医師に電話をした。


弘也は救急車で病院まで運ばれ、死亡が確認される。


弘也が死んだ。


これが現実であることに時間がかかった。


小山先輩や陸斗と真央、野球部のみんなが駆け付けてくれ、みんなが泣いているのを私は遠くから眺めている。


弘也はさよならも言わずに行ってしまったのだ。


弘也、私は怒っているんだからね。


なんで、どうして、黙ったままだったの。


さよならも言わないなんて、酷いよ。


弘也のバカヤロー。


弘也なんか大きらい。












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