かけがえのないキミへ


俺の恋は切ない恋だろうか?
俺はそんなこと思わない。
だって、好きな人の笑顔が見れるから。
それは切ない恋なんかじゃないよ。
嬉しい恋なんだ。


綾音の部屋の隣にある自分の部屋に入る俺。
そしてベッドに仰向け状態のまま放置されていた携帯を手に取る。


『…サヨナラしなきゃ』


整理ということは、
知り合いの全ての女性にサヨナラを告げるということ。
だが殆ど連絡をとっていない人の方が多いため、そういう人はメモリから削除していく。


暗闇の中、映し出される携帯の光が異常に眩しい。
俺は構わずに作業をしていく。


そして作業が終わると、俺は足早に部屋から出て、玄関に向かう。


この人とは顔を見てちゃんと言いたい。
最近ずっと会っていないが、一言だけ言いたい。

『ごめん』って…


加奈の部屋へと足を進める俺。
今は居ないかもしれないが、それでも向かう。



< 305 / 370 >

この作品をシェア

pagetop