かけがえのないキミへ


加奈の部屋に着き、深呼吸をしてインターホンを押した。
そして少し経ち、足音がこちらに聞こえてくる。
鍵が開けられる音がし、ゆっくりとドアが開いた。


『れ…怜?どうしたの?』


目を丸くして加奈は俺を見上げた。
久しぶりに見た加奈は、髪の毛がばっさりと切られていて、ショートカットになっていた。
でもとても似合っている。
薬指にはペアリングらしきものがはめられてあった。


『えっと…』


突然言葉が詰まってしまう。
加奈は不思議そうに俺をじっと見つめてくる。


整理、します。
サヨナラ、言います。



『俺…愛してる人がいるんだ…』


加奈の目を見て俺は口を開いてこう言った。
加奈はさらに目を丸くさせて、『え?』と言った。


『そいつしか愛してないんだ。愛せないんだ。だから…加奈とはもう会ったり出来ない』



愛する人はただ一人。



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