かけがえのないキミへ


きっと部屋の中で肩を震わせて泣いている。
暗闇の中、一人ぼっちでなにかを考えている。
辛い過去がある。
笑顔がとても可愛い…


愛する人は綾音だけ…


『…怜…、かっこいいじゃん』


加奈は笑って、俺の肩を叩いた。


絶対怒ると思っていたから、この加奈の行動と発言に俺は戸惑っていた。

『え…加奈…』


『知ってたよ?怜に気持ちがないってこと。それなのに私は怜を求めてばっかりだったの。私が悪いんだよ、怜は謝らないで?』


カラーコンタクトをしているせいか、茶色い加奈の瞳が輝いて見える。

なぜ俺を怒らないの?
なぜ加奈が謝るの?

悪いのは全部俺なのに…


『加奈…でも…俺も悪かったし、ごめんな…』



『いいって!!私今幸せだからさ!今の彼氏を愛してるの。怜がその子を想うようにね』



加奈はこう言ってペアリングを見せてきた。

俺はホッとし、安心したような笑顔を見せる。



< 307 / 370 >

この作品をシェア

pagetop