雨の雫


黒地にバラ模様の浴衣に
袖をとおす。

ご丁寧に帯まで。。


温泉にうかれてないで
気づけばよかった……。。


私の馬鹿……。。





廊下を歩いているだけで
何か、チクチクする視線を
感じてしまう。

それがイヤでイヤで
仕方なくって下を向いて
歩いていた。。




ドンッ∑


人にあたってしまった……

一番、嫌な事態。なんですけど?


『ご、ごめんなさいっ。』


……男の人、二人。。

───怖いよ。


全力疾走で逃げようとした時、

腕をつかまれた。。



や、やだ....怖いよ……。。

ていうか私、男の人に
声かけられたコト、さっきの
海でしかないんだよ……。。



怖いっ怖いっ。。

そんな感情が波になって
私を襲ってきた。



『離して…....っ下さい。』


『やだね♪俺達と遊ぼーよ?
 子猫ちゃん??』


や、やだよ。。

怖いよ……たすけてっ。




『離せ。』

低い、よく通る声。。





『離してやれ。怖がっている。』




───。。


淳…さん???







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