魔王に捧げる物語
「ふぅん」
「「っ!!!?」」
ビクっ!と二人が大きく肩を震わせ、お互いに目を泳がせた。
見なくてもわかる。
奴が起きた事を………。
ニルがだるそうに起き上がり、硬直するミラにぼそっと呟く。
「さんざん俺のこと弄んでくれたね、ミラ?」
も、もて……弄ぶっ!!?
また誤解を生むような発言にカッとなって振り返えると、余裕たっぷりの顔が見つめ返す。
イシュなんか口まで開けっぱなしの驚き様だ。
「ほっぺを触っただけだよっ!!…………いつから起きてたの!?」
慌てたミラに、彼が少しだけ意地悪く笑った。
「最初に触れた時から」
と、楽しげな答えがくる。
気付いたならすぐに起きればいいものを………。
黙りこむミラに、
「寂しかったの?」
と、更なる追い打ちをかけた。