魔王に捧げる物語
「かつての戦と厄災に加担していた若き国主の一人。

魔王になってから、その償いをさせるために人柱にした人間。


奴らは世界を腐敗させる毒だよ、ヴェクサシオンは炎の獣であり、災禍そのもの」



「………人柱がどうして?」


こんな所に来たのか?
何故自分を食べたがったんだろう……?


はっきりとは思いだしたくないが、狙われる理由が見当もつかない。



「長い時間が経って、柱が正常に機能していないのかもしれないね」


「そんな………、出てきたらどうなるの?」



考えるだけで寒くなるミラに、ニルの落ち着いた声が届く。



「火の海になるよ。でも、奴は出てこられない。


空腹で、それだけの力がないから」


「人を食べて…出てこようとしてるの………?」



なんておぞましい。

こびりつくような感覚が蘇る。


「普通の人間に奴らの食指は伸びない。

強い魔力や強烈な負の感情を持つ人間とか………特殊な人だけ」







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