魔王に捧げる物語




「俺の一番もいつでもミラだよ………」


ニルに撫でられた瞬間、身体中の水分が飛び、雨さえも止んだ。


少し冷えた風に思わず身震いすると、どこから出たのかわからない上着をかけられ、ふわりと抱きしめられる。


「もっともっと………望めばいい。

一番だって事わからせてあげようか……?」




「え……?」




どこかに飛んだと思った時にはいつもの寝室で、軽く肩を押されベッドの上に倒れ込む。


弾力で怪我はないものの、流石に驚いて後退りした。
が、大きな手が足首を掴む。


「きゃっ!!?」


たいした力でもないのに引く事が叶わない。

そのまま必要以上に整った顔がズイッと迫って、



「ちょうだい……?」



と、短いが破壊的な言葉が紡がれる。

心臓が止まるかと思うと同時に、あまりの羞恥心で目を反らした。


足を閉じようにも間に体ごと入られているので無理だ。


どうしよう………。



そう思っていると、いつの間にか離れていたらしい手が、スルリと頬から顎を撫でる。






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