魔王に捧げる物語
蕩けるような感覚、恥ずかしくも安堵し、初めは冷たく感じた肌も熱伝導のせいかほのかに暖かかった。
初めて触れた素手の爪は、彼の瞳と同じ金緑がキラキラと輝き、
常に手袋に包まれていたそれは思いの外、滑らかでみずみずしい。
多少の余裕があったのは最初だけで、最後は息も整わずに意識も朦朧としてきた。
震える体を抱きしめられ、間近に感じる素肌は本当に気持ちよく。
この瞬間が永遠なら、と頭と何処で思う。
どこか神聖で、密のような甘さに酔いしれる………、
魔性の瞳に丸ごと奪われて
そのまま誘われるように意識を手放した……………。