魔王に捧げる物語
そして少しの違和感を感じた。
いつも見ているのに何かが違う………。
雰囲気もそうだが、具体的にはわからない………。
「ニル………何か違う?」
と、問うと彼が少し笑んだ。
「ミラが返してくれた力のお陰、“見て”ごらん?
今のミラならわかるよ」
「??」
不思議に思いながらも再び彼を見つめると、すぐにわかった。
ニルを中心にキラキラと光が流れて、様々な大きさで輝いている。
まるで寒い冬に見るダイヤモンドダストのようで、
白い光だけでなく、七色に近い……とても綺麗な光だった。
思わず手を伸ばすと、光は自分の腕にも集まってくる。
「きれい………」
「俺は最初から見てる景色だから何も感じないけど、
人の目からは想像を絶するのかもね………」
「星みたい……これがニルの魔力?」
「そう、再会したときの、俺のぼろぼろの翼覚えてる?」