魔王に捧げる物語
大方片付いた頃にミラは切り出した、


「ニルは………?」


部屋の中は不思議なほど明るいが、窓から見える外はすっかり陽が落ちて夜の闇に包まれている。



「今夜中にはお戻りになられるでしょう」

「私達は外しましょう?イシュ」

「そう……ですね、何かございましたらすぐにお呼び下さいませ」


「………ありがとう」



イシュはあまり納得のいかないようにだったが、ミラに一礼して消えた。


「では、ミラ様おやすみなさい」


スーは軽く手を振ってから同じように消えた。






広すぎる部屋にひとりぼっちになったミラは、足元まであるカーディガンを羽織って寝室に向かう。



部屋と違って寝室はすごく暗かった。



慎重に進み、大きな窓を両手で開けると、澄んだ空気が肺を満たす。


全身で感じる夜風がとても気持ち良くて、ついバルコニーに出てみた。



あの暗い部屋からは見たことのない満天の星空、


眼前に広がる広大な湖。



思わず、目が潤むほど美しい景色だった。





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