魔王に捧げる物語
「赤ん坊じゃないんだ、わかるだろう?ここに現れた意味くらい」
「………ひきこもりが偉そうに言うな」
「だって、魔王だし」
「……………はぁ」
にっこりと彼が微笑むと、雷が止み外も昼に戻って、砕けたガラスが勝手に窓に戻っていく。
呆然としていたが、軽く流せない内容だろう。
特に最後の一言。
「魔王だと?」
すかさずエリュオンが眉間にシワを寄せて白い魔王を睨んだ。
「そう。命拾いしたね間抜け皇子、私がここに来なかったら帝国どころか大陸が消えてたさ」
ふふっと笑っているが、言っている事はとても笑えない。
「お前もさ、ニル。冷静になれ、如何なる時も世界と眷族を嘆かせるな。感情と力を同調してはいけない、今だって世界が大混乱だ」