¥時給1000万円





「…さぁて!そろそろ第二部を始めますよー!!もうこれ以上面倒なことは控えてくださいねー。」


小向の処理が終わったのを確認すると、オーナーは時計を見て言った。

「…思わぬ事態が発生したために、ご覧の通り開始が45分遅れている!…そのため続く第二部から第四部は30分間とする!…意義ある者はいないか…!?」

もはや誰も反対する者はいなかった。



「…では只今より第二部を開始する!………精一杯働けよー!……開店っ!!」




注文される料理は、小向のレバー、灘のハラミなど、亡くなってばかりの注文が多かった。

「…若いのはやっぱ旨いからなぁ…」
「……いやでも櫻井は脂がのっていて旨そうですよー!」
「…私は浜風の軟骨塩焼きを頼んだよ…!」
「おお!さすが長谷川さん!渋いですねー…。ビールとですか?」
「…まぁそうだな。それが一番の組み合わせだろう…」

様々な注文が殺到して、厨房はごった返している。




目立ったミスもなく、30分はあっという間に過ぎ去った。
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