空想メール
《私ね

今だから言うけど 

あなたとこうなるなんて

思ってなかったんだ…

(。・_・。)》

送信





プルルル―



1DKの狭い部屋に鳴り響く電話


マユだってわかってるのに 電話の音に驚くだなんて


もしかして…あたし…




緊張してる?




「あっ シオリちゃん?
マユだけど もうすぐ着くから外に出てぇ♪」



11月の夜は意外と寒く
コートを着て鏡で全身チェック




よし!




アパートの前で待った
冷たい空気で少し鼻が痛い

待つこと約10分


真っ黒な窓の白い車が目の前を通る


(そういえば どんな車か聞いてなかったなぁ

まっ さっきの車に若い男は乗らないなっ)



「シオリちゃーん!」



ん!?



おしゃれな女の子とダボダボ服を着た男が こっちに向かって走ってくる



マユだ
隣りは…うわっ金髪!?


「お待たせぇ♪
あっ こちらハルキ君!」



『こんばんは!』



金髪どころかピアスまでしてる男が明るく挨拶してきた


【さわるな危険!】

【近づくな危険!】

全身から出てる感じがした

ハ・ル・キ …かぁ…
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