空想メール
《彼氏ほしいなぁって

思う時が年2回あるの

最初は 夏の花火大会

最後は クリスマス

恋人達のイベントでしょ?
あっ!もう1回あった!

それは…



自分の誕生日》


送信





「…もし もし」





『さみしいか?』




(…ハルキ!)


意地張って 
少し強がってみた



「ぜーんぜん!
今 帰ったばっかだし」



『ふーん そっか

じゃ 頑張れよ♪』



「えっ? それだけ!?」


『あぁ じゃぁな〜』



プープープー




全身の力が抜けた



もしかしたら

来てくれるんじゃないか…


そんな淡い期待を抱いていた自分がいた



[一緒に過ごせるかも!]


なーんて 思ったりした


そんなことを考えてたかと思うと



急に

恥ずかしくなった




情けない…







誰と


どこで




何してるんだろう…





ハルキ…





自分の気持ちが伝えられない…女





行動や言動が読めない謎の…男





それぞれの


クリスマスが



今 過ぎてゆく―
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