クマさん、クマさん。
嫌だ。
別れたくない。
ずっと俺の隣りにいてほしい・・・――――
「菜摘、俺「朋秋があたしのことなんて、ただの軽い付き合いの1人だってことは分かってる。
こんな所に待ち合わせて、こんなことを聞かせられてたいぎかったかもしれない。
でも、あたしはちゃんとケリを付けたかった。
だって、朋秋はあたしの彼氏だから」
「・・・」
「朋秋、今までありがとう。・・・さようなら」
ガタッ
菜摘は涙を流しながら微笑み、そして去って行った。
「・・・ば・・かやろう」
最後まで人の話し聞けよ。
"菜摘、俺お前が好きなんだ。全部の女とは切るから、別れるとか言うなよ"
そう言おうとした。
でも、菜摘は俺の話しを聞かずに自分の中で話しを片付けてしまった。
俺は去るもの追わず。
勝手に去って行ったんなら去っていけばいい。
どんな綺麗な女が俺から去ろうとしても追うことはしなかった。
それが今までのやり方だった。
でも、今回だけは追いたくなった。
菜摘を捕まえて、抱きしめて、また付き合いたいと言いたかった。
けど俺は"後悔"より"プライド"を選んだ。