クマさん、クマさん。
「じゃあ・・・朱也行こうぜ」
「馬鹿のお守りか・・・」
「あ"?」
「喧嘩せずに行って来いよ」
クマに見守られクマの控え室から出た。
「"なっちゃん"の部屋はどこなんだよ?」
「こっち」
朱也の後について行く。
「・・・ありがとな」
いきなり朱也は振り向いて言った。
「なにが?」
今日初めて会ったんだしお礼を言われる意味か分からない。
「クマのことだよ」
「クマ?」
「クマ・・・真中のこと諦めるとか言い出した時あったんだって?」
「あぁ・・・高3にな」
「あの時、あいつぶん殴ったらしいじゃん」
「まぁな・・・ちょっとキレちゃって」
「今日があるのもお前があの時殴ったからじゃね?」
「そうじゃねーと俺も、殴ったかいがないからな」
おどけたように言うと朱也は微笑むように笑った。
クマの事なのに朱也に関係ないのにお礼言うとは・・・
「お前良い奴だな」
「当たり前」
今さっきとは打って変わって朱也は鼻で笑った。