甘いキスの魔法




授業が終わると案の定






高原達から質問責めされた。







ちなみに今は掃除の時間。










「………」









何も答えず、掃除をしながらただ顔を真っ赤に染める俺を見てはまた、からかわれた。








「そーいえば
 今日の部活の予定は?」




そっと話を変える。






「んー。
 いつも通りだったと思う

 てかなんで部長が
 覚えてねぇんだよ。」






よし、成功。







心の中でガッツポーズをした。








高原と俺は同じサッカー部。





「ごめんごめん」








本当は部活の予定なんて知ってたけど。









「てかさー、
 三年生受験終わったら

 二年生対三年生対決
 ってのあるじゃん?」






高原が思い出したように言った。








「あの日、料理部がなんか
 作ってくれるらしーよ。

 サッカー部に。」





なんで高原がにこにことしてるかがわかんない。







「へー。それは良かったねー」







と俺が水道で雑巾をしぼりながら言うと





「あの子いるのに?」


「まじで?!」






ばっと振り向いて高原を見ると



「やっぱり〜」




とからかわれた。







完全に…………はめられた。








そのまま部活の時まで高原からはずっと言われてたけど無視しながら高原とは途中で別れて一人で帰っていた。
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