君と過ごした日々
綾に悲しそうな顔をさせただけじゃすまねぇのか?
お前、さっさと俺の前から消えろよ。
そういう意味を込めて、ここから一番遠い、
「プールとか行けば?」
プールを提案した。
俺が提案したことに気づかないバカは、そのまま話を進めようとした。
でも、綾が俺に追い付いてとなりに並んだ瞬間、
「…綾、と、拓海?」
振り返り、動揺した声で言葉を絞り出した。
どういうきっかけでいきなりキレたのか何て知らねぇ。
どうせ俺の隣に綾がいることが許せなかったとかそんなんだろ?
綾が泣きそうな声でお前を呼んでるなんて知らねぇくせに。
綾を笑顔にさせるのは、俺だけでいいんだ。
お前なんか必要ない。
いい加減、綾を解放してやれ。
{拓海side 終わり}