君と過ごした日々








綾に悲しそうな顔をさせただけじゃすまねぇのか?


お前、さっさと俺の前から消えろよ。



そういう意味を込めて、ここから一番遠い、


「プールとか行けば?」


プールを提案した。




俺が提案したことに気づかないバカは、そのまま話を進めようとした。


でも、綾が俺に追い付いてとなりに並んだ瞬間、



「…綾、と、拓海?」


振り返り、動揺した声で言葉を絞り出した。




どういうきっかけでいきなりキレたのか何て知らねぇ。



どうせ俺の隣に綾がいることが許せなかったとかそんなんだろ?



綾が泣きそうな声でお前を呼んでるなんて知らねぇくせに。




綾を笑顔にさせるのは、俺だけでいいんだ。


お前なんか必要ない。




いい加減、綾を解放してやれ。










{拓海side 終わり}




< 111 / 162 >

この作品をシェア

pagetop