君と過ごした日々




───────────
────………


「ねぇー綾、何から食べるー?」


「…ごめんね、春香。」


うちの手を引いてルンルン歩く春香は、とても楽しそう。

夢斗と二人だったら、もっと色んなことできただろうな…。


「…なに言ってんの、綾。」


「だって…、せっかくの春香と夢斗のお祭りでーとを、うちのせいで壊しちゃうなんて、」


「…お前、そんなこと思ってたのか。」


うちらの後ろを一人で、ポケットに手を突っ込んでつまらなそうに歩いていた夢斗が、驚いたように聞いてきた。


「…だって、」


「だって、って言うな。
お前と春香は友達だろ?そんなちっちゃい事気にするような仲かよ。
それに、デート壊された位で、春香がお前を嫌うと思ってんのか?」


「…思ってない。」


夢斗の言葉は、当たり前の事しか言ってなくて、恥ずかしくなって俯いた。







< 159 / 162 >

この作品をシェア

pagetop