芽衣の恋愛論


それから由美ちゃんの恋バナをたくさん聞かせてもらった。


付き合った翌日メールも来ないのはおかしいらしい。


電話を切ったら12時過ぎていた。




将吾君からメールは来てないみたいだった。

サトル君からライブのお知らせメールが来てた。







翌日も仕事中も帰りも将吾君から連絡は来なかった。

こんなもんなのかな〜と思いながら携帯を閉じた。



仕事を終えて帰宅すると、家の前に将吾君がいた。



「いや急にゴメンね。」


将吾君はあたしの顔を見るなり言った。


「何が?」


あたしたちは近くの憩いの場のベンチに座った。



「考えれば考えるほど連絡出来なくて…。緊張しちゃって、メールも打てないし。だから顔を見て話したほうがいいなと思って来たんだ。」




「将吾君も緊張するんだ。」


あたしは驚いて言った。


「由美ちゃんが将吾君みたいな人は彼女とか女友達とかたくさんいるはずだって言ってた。」



あたしが言うと将吾君は


「そんなのいないいない。女友達もいないし。」


とすごい勢いで否定した。

「あたしも実際そんな人じゃないってわかってるよ。そういうイメージはあるけど。」


あたしが言うと将吾君は最後の部分でガックリしてるみたいだった。


「ねえ、なんで付き合うのオッケーしてくれたの?」

将吾君は言ってから頭を抱えた。

「て言うか付き合ってるよね?まだ信じられなくて。」


「付き合ってると思う。オッケーしたから。」

あたしの返事を聞いて将吾君は両手を膝に置いた。

「で、理由は?」

すごく真面目な表情をしてる。
「理由はねえ、そうだな〜、何となく。」


と言って将吾君を見たら複雑そうな顔をしていた。

そんな表情を見て思わず笑ってしまった。


呼吸を整えて改めて答えた。

「将吾君だから、安心かなって思った。それが理由。」

それを聞くと将吾君もいくらか納得したみたいだった。


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