芽衣の恋愛論
「ジョージの同級生なのケンって言うの。歌ってるのは、修一。あの人は零次君の職場の仲間みたい。それで女の子はサクラで、私の職場の友達。」
一通り説明してもらった。
ケンさんは、歌う曲を選んでいる。
バラードが終わると、次は由美ちゃんの番らしく、マイクを持って立ち上がった。
ジョージさんが盛り上げる。
ケンさんがまた近づいてきた。
「名前何て言うの?」
耳元で大きな声で聞いてきた。
私もケンさんの耳元で答えた。
「芽衣です!!」
名前言ったらオッケーみたいなサイン出して終わった。
さっきも名前聞いてきただけかも。
零次君とサクラさんは歌わないみたい。
由美ちゃんが歌い終わると私はお手洗いに行った。
部屋に戻ろうとしたら知らない男の子に声かけられた。
「誰と来てるの?」
と気軽な感じに私も気軽に答えた。
「友達と。」
「一緒に飲み直さない?」
そう言われてなんとなく防衛反応してしまう。
「まだ来たばかりだから。」
「全然大丈夫。行こう。」
その人は強引に私の腕を掴んで引っ張ろうとした。
えぇっっ!!
まさかの展開に驚く私。
やだ。
声にならず、腰を低くして抵抗する。
「やめろよ。俺の連れなんだけど。」
なんだか助けられた。
腕は解放されたけど、助けてくれた人は私の肩を抱き寄せている。
知らない男の子はその場を去って行った。
「あの、ありがとうございました。」
見上げると零次君だった。