芽衣の恋愛論



「疲れた?タクシー乗る?」


「大丈夫。」


歩くと20分くらいの距離。


「店からタクシーで帰ろうと思ってたんだけど。タイミング逃しちゃって。こんなとこタクシーあんまり通らないし。」



「ごめんなさい、あたしのせいで…。」


コーヒーのお陰か幾分気持ちが落ち着いて言えた。



「別に責めてないし。」



サトル君の表情も柔らかくなったみたい。


いつもあたしには笑顔見せてくれないのに。



「じゃあ行こうか。」


サトル君は歩き出した。


今度は手を取ってくれなかった。






あたしから手を繋ぎにいった。


サトル君は驚いてあたしを見た。




「ダメ?」
あたしが聞いた。


「ダメじゃないけど…。」





「今日だけ。こうしてると安心する。」





あたしが言うとサトル君は
「じゃあこうして。」

と言って繋ぎ方を変えた。
貝殻繋ぎと言うらしい。





< 66 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop