芽衣の恋愛論
「ごめんなさい、気づかなくて。」
やっぱり振られた。わかってたけど、目の前が真っ暗になった。視点が合わない。
「いや、いいよ。わかってたから。」
余裕ぶってるつもりだけどちゃんと出来てるだろうか。意識も朦朧としてるような…。
「…なんか急でびっくりしちゃって…。」
「いやいや、そうだよね。こっちこそ急でゴメンね。」
頭が回転しない。何も考えず受け答えしてる。
「あの、…あたしなんかで良かったら……。」
「いや、いいよ。わかってるから…。無理だって。………………………」
首をふる芽衣ちゃん。
「違う、オッケーしたの。」
僕のマイナス回路が止まった。
光が射してきた。
「え、それってオッケーって…。オッケー?」
笑顔で頷いてる芽衣ちゃん。
思考回路が繋がった。
芽衣ちゃんを見た。視点も合ってる。
「付き合ってくれるの?」
僕は嬉しくて涙が出そう。
「うん。」
僕は飛び上がって喜んだ。
「ヤッター!!!!」
何度も何度もジャンプした。
身体が軽くなった気分。
夢の中にいるみたい。
「夢じゃないよね??」
「う、うん。現実だよ。」
芽衣ちゃんが答えた。