完全秘密主義恋愛♥
あたしは近くにあった柱に2人から見えないように背を向けて隠れた。
乱れた呼吸を整えながら、2人が早くどこか遠くへ行ってくれるのを待った。
「『ダメ』とか……嘘じゃん……」
前に安藤が言った言葉を思い出していた。
『最近ダメなんだよね~』
ウソ。
安藤のうそつき。
ウソでもそんなこと言わないでよ。
あたしは唇を噛みしめた。
すると、柱の後ろからナッキーの楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
なんでこっちに来るの。
あたしはちょうどナッキーたちが柱の横を通り過ぎるときに踵を返して、走りにくいサンダルで全力で走った。
「ん…?………今のって………」
安藤は首だけ後ろに少し向けてたった今走って行った人を見た。
「瑆(ひかる)…?」
ナッキーこと希(のぞみ)が安藤を見上げた。
安藤は少し考えると、再び歩きだした。
ナッキーの手をとって。
「何でもない。行こう」
いつもは安藤から手を繋ぐことはあまりないから、ナッキーは思わず頬が緩んだ。
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