完全秘密主義恋愛♥
結構抵抗あるもんだよ。
イメチェンみたいなことってさ。
「ところでさ、トリートメントしたらどうなるの?」
「は!?知らないの!?トリートメントは簡単に言えば傷んだ髪に潤いを戻すみたいなもののことよ」
宝のすっとんきょうな声が風呂に響いた。
「……何であたしそんなことされてんの?」
効果は分かった。
だけど、今日、文化祭の前日にする理由は?
「瑆乃は本当はこんなに可愛いんだよってみんなに知らしめるの」
宝は楽しそうに言った。
「はあ!?」
今度はあたしがすっとんきょうな声を上げる番だった。
あたし見たまんまの地味子じゃん。
「そりゃキレイに可愛くなろうとしてないもの」
あたしの心の声を聞いたのかと思うほど良いタイミングで、当然のように宝はすっぱり言い切った。
その通りだった。
自分は可愛くないからって、可愛くないのは分かりきってるって、鏡を見るのも避けていた。
諦めてた。
自信がなかった。