完全秘密主義恋愛♥
小さい頃から親や親戚に「カワイイねえ」と言われても、あまり本気にしたことはなかった。
親バカだなーと子ども心に感じていた。
そう言う意味では、悟りきってたというか、冷めていた子どもだった気がする。
可愛くなる努力なんかしようと思ったことはなかった。
だけど。
あたしはたぶん、安藤のことが好きで
ナッキーには勝てなくても、
ちょっとは可愛くなりたいって思う自分が
どこかある気もする。
安藤が今、あたしを好きにならなくてもいい。
ただ、もう少し違う自分を知ってほしいって思う。
「そう…だね。そんなこと思わなかった」
ぴちゃん、と天井から水滴が湯船に落ちる。
「けど、あたし、今…可愛くなりたいって思うかも…」
宝は瑆乃の後ろでにっこり微笑んだ。
「よし、じゃあとことん可愛くなってもらうからね!」
そう言って宝は湯船から勢いよくザパーッと立ち上がった。
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