妖魔05~正道~
俺の戦いを覗いていたのだろう。

今なら、都合がいい。

「ロベリア、俺の考える事は解るな?」

『王子様の宝物に思考を転送』

「良い子だ」

ロベリアには思考を送る事が出来る。

そう、研究所にいた時、俺に思考を飛ばした事があった。

ただ、相性が良いというだけで片付けてはならない。

意識してなくても出来たのだから、意識をすれば飛ばす事は可能なはずだ。

俺が考えている事。

それは、魔術を使用してティアのコアを抜き取るという事だ。

改革派、保守派がいるのだから、出来ない事はないはずだ。

「なんだあ?邪魔をするのかあ?」

ハンスは美咲の方向へと体の向きを変えようとする。

「お前の相手は俺だ。間違えるんじゃねえぞ、クソボケ!」

青光剣で俺に乗せたハンスの足を斬る。

バランスを崩したハンスは、後ろへ倒れようとする。

俺は後転しながらも、体勢を立て直す。

「はあ、はあ、危ないな」

先ほどの衝撃で、体の方は十分に動かす事が出来ない。

命の制限があるとはいえ、不死身という事がこれほど厄介だとはな。

扉付近を見ると、美咲の姿がない。

電波が届いたようだ。

「苦労をかけてすまねえ」

『私達は、お姫様の元へと帰還』

「そうだったな」

しかし、何ら問題ないようで、ハンスの足は治っていた。
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