妖魔05~正道~
「葉桜丞」

「あんたは」

俺の背後の影から出てくるスーツの男。

相変わらず、謎が多い。

「今日が約束の日だ」

「話し合いか」

準備が整ったというわけか。

「場所は?」

「学校の会議室だ」

何故に学校の会議室なのか。

灯台下暗しという事か?

「ああ、分かった」

「十九時だ」

言い終わると再び影の中へと消えていった。

「一段落すればいいんだがな」

「丞ちゃんはこれからどうするのじゃ?」

「ああ、龍姫のところに行こうと思っていたんだ」

「丞ちゃんがワラワに会いに、丞ちゃん!!」

大きい龍姫に抱きつかれる。

「ワラワは嬉しいぞえ!」

「そうか」

艶やかな髪を撫でる。

多少の事ではうろたえる事はなくなった。

「お兄ちゃん」

物音が気になったのか、千鶴が外に出てきたようだ。

「千鶴」

多少の事じゃなくなってしまったような気がしないでもない。

慌てれば慌てるほどに、自分を窮地に追い込むようなものだ。

「ちょっとしたスキンシップだ」
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