妖魔05~正道~
家の中に入ると、空気は変わらない。

「ねえさーん」

リビングは変わらず、姉妹でイチャイチャしている。

しかし、千鶴の姿がない。

自分の部屋か。

今は、そっとしておくべきなのだろうか。

「うーん」

「王子様?」

背後にはロベリアとジャスミンが立っている。

「何よ、辛気臭い顔して」

「ちょっとな」

俺が直接行くよりも、二人に頼んだ方がいいのかもしれない。

「ロベリア、ジャスミン、お願いがあるんだが」

「はい」

「私達の時間を潰すって事は、とてつもなく大事な事以外は聞かないわよ」

「大事な事さ」

冷静さを取り戻すために、女性に説得してもらうしかない。

俺が行けば、もっとややこしくなる。

「千鶴の様子を見てきてくれないか。さっき、やらかしちまってさ」

「何?あなた千鶴を傷つけたの?」

前に歩み寄ってくる。

「ああ、龍姫に抱きつかれてるところを、見られてな」

「千鶴も子供じゃあるまいし、そんな事くらいで落ち込むわけ?」

「ジャスミン、二人の気持ちを分かってあげて」

「姉さんがそういうのなら、仕方ないなあ。じゃあ、ちょっと見てきてあげるわ」

ロベリアとジャスミンは千鶴の部屋へと向った。

「はあ」
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