妖魔05~正道~
俺はビルへ向かうべく急いでいると、目の前には数人の敵がいた。

屈強な男達だが、関係はない。

「どいてもどかなくても、終わらせる」

鬱憤を晴らすかのように全ての命をもぎ取る。

「でしゃばるな」

俺に敵の命の制限などない。

同族でもない人間の命を守る理由がどこにある?

奴等は、同族以外を家畜と扱い、殺している。

エゴ、偽善などで、生き残れる訳がない。

燕はついてきていない。

保守派として行動しているか。

しかし、何故、俺が狙われているのかは、解らない。

しかも、急にだ。

誰の差し金なのか。

「一体、何が起こっている?」

今、考えても無駄な事は解っている。

ある程度の事実を知らなければならないからだ。

考えるとは、幾つかの情報が必要だ。

そこから、パズルのように照らし合わせていき、答えに導くことを考えるという事なのだ。

大きなビルに入ると、さらに敵がいるようだ。

「面倒くせえ!」

蹴り、殴り、一気にぶっ飛ばす。

退魔師ではない人間の攻撃など、取るに足らない。

俺は上階に存在する金を手に入れる。

他の家を探す暇などない。

きっと、金はあるはずだ。
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