神風

少し寂しくなりながら机の横に手をかける。


……ない…


かばんがない…


オロオロしてるとクラスの友達、花保(カホ)が


「かばんなら新条くんが持ってったよ。」


と平然とした顔で言った。


「なんでもっと早く教えてくれないの?」


「だって了解したのかと思ってたから。」


「もー、花保っ!」


「八つ当たりしないの。さっさと追いかければ?」


他人事みたいに…
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