神風

「どうだろう…でもきっと通ってたよ。」


うつむいた彼に声をかける。


「うつむいてたら前には進めないと思うけど。それに」


と付け足してあたしは元樹と向かい合う。


松葉杖で彼の心臓を指し


「のんはいつだってここにいるでしょ。」


いつだって近くにいてくれる思い出となってしまった彼女。


「そうだね。俺も前進しないと…」


「じゃあ、その第1歩で長い長い説教。」


「それやらなきゃダメ?」


冗談交じりで言う。
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