神風

走ってとりに行く。


だって1分1秒でも長く走っていたい。


トランペットも吹きたいけど。


それよりも風を感じていたい。


「俺の分も!」


遠くで彼が叫ぶ。


いつものことだ。


だからもう分かりきっている。


倉庫までの道のりに向けて更に足を早めた。
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