世界を敵にまわしても
「終わった?」
「「……」」
菊池さんが振り向いて、あたしも見計らったかのように声を発した先生を見る。
「解決?」
「っ別に! てか先生が悪いんじゃん!」
「俺?」
菊池さんの言葉に首を捻りながら、先生は微笑んでいた。
「そうだよ! 先生が変なこと言うから美月が突っ掛かってきたんじゃん!」
間違っていない気もするけど、先生のせいではないよね。いや、先生のせいか。
あたしはまず介入しようとした先生に黙ってほしくて、それで菊池さんがキレたんだから。
あたし的にはある意味、先生にけしかけられたって言ってもおかしく……。
「俺は何もしてなくない? ただ質問しただけ。話をしようと思っただけだよ」
「……」
「はぁ? 意味分かんなーい」
「まぁ、アレだ。クラスにわだかまりがあるのは、好ましくないから。今日から仲良くね」
……嘘ばっかり。
先生は、あたしと菊池さんの確執を無くそうだとか。ましてやクラス皆で仲良くね、なんて事は思ってない。
思ってたとしても、あたしだけの理由がある。あたし個人に関係する理由が。
あたしの素をクラスメイトに見せる為に、あたしがこのクラスで美月として過ごせるようにしたんだ。
絶対そう。
絶対そうなるように仕向けた。
ねぇ、そうでしょう?先生。